シグナル/仕掛け

2007/02/16

根拠のないシグナル

まず、トレーダーや投資家によって広く受け入れられている手法から始め、次にあまり受け入れられていないものを検討しよう
魔術師たちの心理学、P287

為替オプションの実戦投入に向けて、toyolabさんのブログや、銀次郎さんのブログでお勉強中。

まだ完全にはつかめてないけど、オプションと証拠金取引の組み合わせは、なかなか研究の価値があると思う。

他にもオプションのこと書いてるブログはあるかなぁ?

今回から、これまでやってきた入門トレードシステムと、実際に運用に耐えうるトレードシステムの違いについて、触れていこうと思う。

まず、最も気になる違いは、シグナルの組み立て方。

入門トレードシステムであるS-Revengeは、シグナルとして移動平均がクロスしたポイントでの売買を行っていた。

そして、移動平均の平均日数を調整することで、パフォーマンスを改善した。

システムトレードに入門したばかりの時期は、このように一般的なテクニカル指標をベースにしてシステムを開発し始める人が多いと思う。

私も、しばらくはそうだったし。

実は、ここが最初の大きな落とし穴だったりする。

移動平均のようなテクニカル指標を使うと、以下の点で本来の値動きの情報が欠落することになる。

(1)始値、高値、安値、終値のうち、1つだけしか評価されない

(2)更に、その平均値しか評価されない

たとえば、終値だけで移動平均を作ると、どんな始値で始まっていようが、ローソクの長さ(始値、終値)やヒゲの長さ(高値、安値)がどれぐらいであろうが、陰線や陽線がどう並んでいようが、無視することになる。

日足ベースなら、日中の価格変動やボラティリティは一切見ないということだ。

長期システムならノイズとして扱うレベルなのでともかく、短期システムではなかなかのチャレンジャーだ...もちろん悪い意味で。

この時点で、値動きの情報量は、1/5以下になっている。

このことは、ただの移動平均だけでなく、加重移動平均を使おうが、指数移動平均(直近の日に重みを置くもの)を使おうが、転置移動平均(単純移動平均を数足ずらしたもの)を使おうが、代わりがない。

このように構築された短期トレードシステムは、歪んだ解釈をベースにしてしまうため、信頼性や堅牢性が確保しづらくなる。

更に、最適化を行えば、歪んだものを歪んだ最適値でフィットして、あたかもうまく機能しているかのような結果を目の前に持ってくることになる。

ま、これらの「幻想」は、実際の運用をはじめてみれば、それほどかからずに痛みに変わることが多いのだが...

情報量の欠落については、KonSinさんの記事に詳しく書かれていて参考になるのでどうぞ。

そして、これがもっとも重要なことなのだが、移動平均は、価格の動きに多少の影響を与える(多くのトレーダーが移動平均を見ているため)ものの、価格やトレンドといったものを決定「しない」。

たとえば、「価格が25日移動平均を上回ったから買い」という言葉には、価格がその後上昇し、利益が出る根拠がほとんどない。

移動平均は、直近の過去データのトレンド方向とトレンドの強さの傾向を見るには適しているが、それ自体はシグナルとして使うには、割と工夫が必要なのだ(トレンド判定やフィルタとしては非常に有効だが)。

このことは、他の多くのテクニカル指標にも言える。

では、どのようなものが機能するのか?

次回は、機能するいくつかの概念について、解説しようと思う。

ではでは(^_^y

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