 | その日、明滅するコンピュータの画面の前で、私の中の大きな何かが死んだ。しかし、同時に、より素晴らしく、より大きな別の何かが生まれたのである。 デイトレード、P10 |
みなさまの応援のおかげで、先物部門ランキングでも1位を獲得!本当にありがとう!
そんな訳で、普段は記事を書かない週末だが、先物ランキング1位記念のプレゼントとして、私の商品先物の数百万を失ったほろ苦い経験をお届けしようと思う。
普段は、このブログでトレードシステムの開発方法やシステムトレードの心理面を教えている関係で、私の失敗談を伝える余地はないのだが、実は私がシステムトレードに目覚めたのは、商品先物でさんざんやられたことと密接な関係がある。
ある意味で、商品先物の経験がなければ、システムトレードに目覚めることも、自分のワクワクに気付くことも、そして、今こうしてあなたにブログを読んでいただく幸せもなかったかも知れない...だから、人は、逆境から這い上がることによって、自分を成長させ、より大きな幸せを手に入れられるんだと思う。
ぜひあなたにも「なぜシステムトレードをやるのか?」という質問に答えて欲しい。今回の記事がそのための参考になることを願って。
...とその前に、例によって記念撮影をどうぞ(^_^)

まず、私が商品先物の存在を知ったのは、2004年の半ばぐらいだったと思う。
その頃、株式で裁量トレーダーをやっていた私は、そこそこ儲かっていた。
そういえば、株式だけでなく、ビジネスにも興味を持ち始めて、ブログを始めたり、週末弟子入りしたのも、ちょうどこの頃だったなぁ...
まぁ、いろいろな意味で、活動を広げ始めた時期だったんだけど、トレード面では、前から気になっていた商品先物を始めるために、知り合いのトレーダーから商品先物の会社を教えてもらったり、どれほど儲かるかを聞いたりしていた。
タイミングよく100万円が浮いてたので、某商品先物会社の人を知り合いのトレーダーから紹介してもらい、口座を開設することにした。
一番、驚いたのは、株式では証券会社は口座開設の段階から電話一本かけてこないのに対して、某商品先物会社からは、毎日のように電話がかかってきた。しかも、たまに会って、売買シミュレーション結果や売買システムのシグナルをもらっていたりした。最初のうちは、「へー、面白いな」と軽く流していたが、メラビアンの法則(何度も見聞きすると、嘘でも信じてしまうという過激な法則)の通り、じょじょに洗脳されていくことになった...
それと、毎日のように「とうもろこしは、もう少しで大きなトレンドが来ますよ」と言われて、正直ウザいなぁと思っていたのもあって、議論が嫌いな私はまぁ試しということで、とうもろこしを1枚買った。
そこから、小さなマイナスを何度か積み重ねていたが、じょじょに値動きや性質を理解していった。
しかし、大きなトレンドの気配は一向にない。
そんなことが3ヶ月ほど続いた後、ガソリンに興味を持ち、やはり試しに1枚買った。
そのときは、証券会社独自のシステムトレードらしきものを頼りにした。
最初は、「おぉ!たった3日でプラス7万円か」と景気のいい展開だったが、そこから膠着した日が2日ほど続いた後、少し下げた。
「まぁ、まだ大丈夫だろう」とタカをくくって、ストップも入れずに2日ほど放置しておいたら、突然のストップ安。
決済注文を入れても、全く執行される気配なし。
昼間の仕事をしながらも、ガソリン価格の下落が気になって仕方がない。
ずっとパソコンの前から離れたくない私の都合とは裏腹に、長時間の会議に参加することに。
そして、会議に参加している間に、2日目のストップ安。
証券会社から、後付けで売りサインのFAXが入る。そこには3日前の売りサインが...
怒り心頭で証券会社に電話を入れる。
「なんで売りのサインを3日前に連絡してくれなかったんですか!」
「連絡したんですが、つながらなくて...」
「本当に連絡したんですかっ!?」
「...はい...」
明らかにカモにされていることに、このとき始めて気付いた。
結局、決済注文は執行されないまま、3日目のストップ安。
4日目は、いくらか落ち着いたが、すでに60万円近くの評価損を抱えた状態に。
追証に次ぐ追証。
ここまで来てしまったら、もう後には引けない...
とりあえず、私は商品先物を教えてくれたトレーダーに相談した。
「...という訳で、ものすごい評価損なんですが、どうしたらいいでしょうか?」
「今の状態は一時的なものだと、私の知り合いの証券会社も言っているので、もうしばらく様子を見るのがいいと思います」
「そうですか。安心しました。ありがとうございます」
投資/トレードを他人の判断にゆだねたこの時点で、私はトレーダー失格だった(^_^)
案の定、そこから更に2回ほど追証を食らい、追証のために冬のボーナスは全てつぎ込み、そして消えた。
回復の兆しがまだ見えない中、商品先物を教えてくれたトレーダーと会うことになった。
元々、別件で会っていたので、特に商品先物の話はしていなかったものの、帰り際に一言、
「年末は動きが激しくなるので、ポジション解消した方がいいですよ」
...
(何だと!?もうしばらく様子を見ろと言ったのに、今度は手放せだと!!ふざけるな!)
もう少しで胸ぐら掴んで殴っているところだった...
...結局、それ以上の損は抱えられないということで、年を越える前に手放した。
私はトレードの責任を人のせいにする、あまりにも危険な投資家に成り下がっていた。
こうして1度目の商品先物撤退を経験した。
そして、不運は続く。
年が明けたら、ガソリンは大高騰していたのだ。それは2006年始めまで続く、大トレンドだったのだ。
あのとき、右往左往していなければ、私は相当な資金を得ていたに違いない。
しかし、それを受け取らなくて今はよかったと思う。あのときの私には、そんな器はなかったのだから...そして、今のシステムトレーダーとしての成長もなかったので。
...それから、半年後。
私は、そんな痛みからすっかり回復していた(^_^)
そして、会社に為替をやっている仲間が見つかり、今度は為替をやるようになった。
結果的に、為替はかなり勝っていたが、まだ出来の悪い裁量トレーダーだったため、なぜ勝っていたのかがさっぱりわかっていなかった。ちょうどシステムトレードの勉強をはじめたのはこの頃だったが、まだ実用で使えるようなツールも開発できない状態だった。
しかし、偽りの自信は、商品先物へのリベンジに私を走らせた。
「次は人の言いなりにはならないぞ」という思いを胸に、いらないアドバイスをしない証券会社や安い手数料、各商品のファンダメンタルなどを自分でゼロから調べ、商品先物のトレードを再開した。
最初は、1日5千円程度を金でちびちび稼ぐという作戦で、予想以上にうまくいった。
そして、当然のごとく、ガソリンへのリベンジへと向かう。
ガソリンも1日1万円程度をちびちびと稼ぐ作戦で割とうまくいった。
「これなら、トレードで生計を立てられるかも!?」
そんな根拠のない自信に駆り立てられて、会社を休職した。
じょじょにリスク許容度が上がっていき、気付けば毎日フルポジションをデイトレードしていた。
ある日、1日で30万円近くを稼ぎ出した。
またある日は、1日でプラス50万円。
もう止まらない...
...しかし、そんな気まぐれデイトレード生活は長くは続かない。
50万円を稼ぎ出した次の日、マイナス45万円の損失を出す。
結局は、たまたま勝っていただけ、それに気付いていなかっただけだったのだ。
かろうじてトータルプラスのまま終われたが、あまりの自分の未熟さに情けなくなり、2度目の商品先物からの撤退。
こうして、二度のつらい失敗経験を通じて、私はシステムトレードをやっと本気で学べる状態になったのだ。
そして、システムトレーダーになって以来、私の心がトレードの結果によって大きく揺れ動くことも、トレードの判断を人にゆだねることも、そして相場から撤退することも一切なくなった。
私は私に全て拠っている。
これほど頼もしいことはない。
今、トレードや人生がうまくいっていない全ての人にこう伝えたい。
逆境には、必ず逆境以上の利益の種子が根付いているということを。
逆境を味わっているときは、その素晴らしさに気付けないが、後になれば自分が大きく飛躍する元はそこにあり、人生を鮮やかにしてくれるいい思い出として心に残るということを。
ではでは(^_^y
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